エアコン設置できない部屋を涼しくするには冷風機! トヨトミ スポット冷暖エアコン TAD-2218W
今回は、冷風機について書きます。
どうしてもエアコンが設置できない部屋を涼しくしたい!というときには冷風機です。
ちなみに冷風扇 (水を入れると涼しい風がでてくるマシン) ではないです。いわゆるスポットクーラーです。屋外作業とか業務用キッチンとかでどうしても冷たい風がほしいときにつかったりするスポットクーラーを一般家庭にぶち込みます。
冷風機について
そもそも、冷風機とは何なのか。扇風機やエアコンとは何が違うのかをまとめます。
冷風機の仕組み
簡単に言えば「エアコンの室外機と本体を合体させたもの」という感じ。
大まかな説明ですが、そもそもエアコンが部屋を冷やす場合、触媒を介して室内機→室外機に熱を外に捨てています。

一方、冷風機はというと、室外機と室内機が合体しているので、同じマシンからつめたい風とあつい風が同時に出ます。

原理としてはどちらもほとんど同じようなもんで、電気の力をもってして熱を移動させて、あつい空気とつめたい空気に分けているわけですね。
言わずもがな、扇風機は熱交換をしませんので、ぬるい空気をそのまま動かして風にするだけです。

ということでまとめると、エアコンと冷風機は仕組みが似ていて、扇風機とは違って熱交換を行っている。なので使用する電力や涼しさの程度も扇風機よりはエアコンに近いです (正しく使用すれば)。
冷風機の特徴
以上をふまえると、冷風機の特徴が見えてきますね。
- サイズがでかい
- 重い
- エアコン並に電気代がかかる
- 熱をうまく逃がさないと部屋は冷えない
ざっとこんな感じでしょうか。エアコンの室外機がそのまま部屋にあると思えば想像しやすいかもしれません。
「ほんとに一般家庭で使えるのかよ」という感じで既にだいぶネガティブな印象ですが……さらに追い打ちをかけますが値段も高く、へたするとエアコンくらいします。
どうしてもエアコン設置不可のときに
はっきり言って、エアコンが設置できるのであれば絶対にエアコンにした方がいいです。室外機が置けないとか、壁に穴が開けられないとか、すぐに引っ越す予定なのでエアコンは買いたくないとか、そういう理由がある場合にのみ検討の対象になるはずです。
購入を検討する際は、まず本当に冷風機が必要なのかを考えましょう。
トヨトミ スポット冷暖エアコン TAD-2218W
さていよいよ冷風機が必要となった場合には、ぜひ以下をご参考に!私が購入したのは、トヨトミ スポット冷暖エアコン TAD-2218W です。
ちなみにこれを選んだ根拠は、冷やすパワーが強いというコメントがなんとなく多かったからです。エアコンと比較すると排熱に不利な冷風機ですので、ほとんど冷えないんでは意味がないのでパワーは大事!
使用してみた感想を以下にあげていきます。ここであげる感想は冷風機の特徴によるところがほとんどですので、他の冷風機にも言えることだと思います。
振動・騒音がでかい
何と言ってもまずはこれでしょう。振動・騒音がけっこうでかい!ゴォォォォーという低音がずっと鳴っています。
そもそもエアコンの室外機を部屋に持ち込んでいるようなもんで、そりゃあうるさいんですよ。なので冷風機の使用を検討する場合は、今ある室外機がもし部屋にあったらどうなるかを想像してみましょう。
まぁ室外機ほどではないですが、それなりに騒音がすごいです。さすがに寝室にこれを置いて寝る気にはならないかな……
排熱をしっかりすれば部屋は冷える
冷風機で部屋を冷やそうとした場合、最も重要なのは排熱です。
6畳ほどの部屋であれば、排熱をしっかりすればそれなりに冷えます。ただ逆に、排熱しないと部屋はさらに熱くなります。

冷風機を使用する際には排熱の熱い風以外にも熱を持ちます。排熱管も熱くなるし、本体も多少の熱を持ちます。それがすべて部屋の中にあるため、冷たい風で部屋を冷やした以上に部屋を暖めてしまうわけです。
従って、冷風機を使用する際にはいかに熱を部屋の外に出すかがポイントとなります。
TAD-2218Wは給気ダクトで部屋の外から空気を吸い込み、排気ダクトで熱を部屋の外に逃がすシステムです。窓枠パネルが付属していますので、それをしっかり取り付けて使用すればなんとか部屋は冷えます。窓枠パネルとダクト2本は設置必須!

窓が半開きの状態になるので、防犯ロック必須。
また、若干の隙間から虫が入ってくる恐れがありますので、銀テープなどで塞ぐことをおすすめします。うちはGのつくアイツが普通に入ってきました。
あとは取扱説明書をよく見て、ビシッと戸締り・密閉しましょう。
排水がけっこう手間
排熱に続く問題として、排水があります。
どうして水?と思うでしょう。
それはエアコンの室外機を見れば一目瞭然。エアコンを稼働させてしばらくすると、水が出てきます。それと同様、冷風機からも水が発生しますので、これをなんとか処理する必要があります。冷風機ががんばればがんばるほど水が出ますので、排熱に続き排水も必要不可欠となります。
ホースを室外にまで延ばして排水できればいいですが、それができたらエアコン設置してません?冷風機を使用せざるを得ない環境であれば、何かしらの容器に排水を溜めておき、定期的に捨てるという作業が発生します。めんどくさ!
湿度にもよりますが、1時間で1リットル弱は溜まります。部屋を水浸しにしないように、大きな容器を用意しておくのがいいでしょう。おすすめは、4ℓ焼酎のペットボトル!
排熱の失敗例
さてここで、私が試した給気・排熱の失敗例をいくつかあげておきます。
もちろん、説明書に載ってないやり方なので、失敗して当然といえば当然です。やっぱり取扱説明書のとおりに設置しろっていうことなんですねぇ。
排気ダクトを延長しちゃダメ
冷風機を窓のそばに設置できるとは限りません。
まぁ要するに外に排熱できればいいんでしょ?と思いつき、排気ダクトを適当に延長してみましたが、うまくいきませんでした。
排熱により排気ダクトはかなり熱くなります。で、この場合、部屋の中で熱くなる部分が増えたことによって部屋の外への排熱がうまくいきません。結果、部屋が熱くなります。
従って、排気ダクトは決められた長さで使用しましょう。
排気ダクトの直径を小さくしてはダメ
もともと部屋に換気口が開いていて、こりゃあ排熱にちょうどいいじゃん!と思って実施したのがこの例です。
これも先の例と同様、排熱が滞り部屋が熱くなります。
くれぐれも排気ダクトはそのままで!もし窓枠を自作する場合は排気口の直径に注意です。
給気ダクトも必須
排熱できればいいんでしょ?じゃあ給気いらなくね?と考えてましたが、見事に失敗!
外から吸気せずに排気し続けることによって部屋は負圧になります。つまり部屋の気圧が下がる。すると、窓やドアの隙間から空気を吸いこもうとするわけですね。給気ダクトを使用する場合には部屋の気圧はおよそ±0になるので問題ないんですが、負圧になることで部屋の外のぬるい空気をガンガン吸い込み、結果として部屋が冷えません。
従って、排気ダクトのみならず給気ダクトも必須!かならず取り付けましょう。
まとめ
トヨトミ スポット冷暖エアコン TAD-2218Wの紹介と、冷風機を使用する上での注意点などなどでした。
エアコンは取り付け不可だけどなんとか涼しくしたい!そんなときにぜひ参考にしていただければ幸いです。あぁ、部屋にエアコンついてればなぁー。