うつ症状の体験と反省 療養中にやったこと

2023年9月23日

今回は、うつ病になり自宅療養していたときにやったことについて書きます。

うつ病になったときのことも書いてますのでぜひどうぞ。


はじめに

まず、うつ症状を診断された場合には自宅療養となります。働きながら治療というのは難しいので、当たり前といえば当たり前です。


さて、うつ病と診断されていきなり自宅療養になったとしましょう。

なにをして過ごしますか?そもそも好きなことにも熱意が出ないし、パッと症状が良くなるわけでもない。そんな状態で、いったい何をすればいいんでしょう。

ということで、実際に体験した自宅療養というものをまとめてみたいと思います。


自宅療養の体験記

私の場合は症状もまだ軽かったので療養期間も長くはないですが、それはそれなりに体験したことを書きたいと思います。


薬で眠くなる

病院にかかれば多くの場合、薬を処方されるかと思います。主治医から聞いたところによると、うつ病の患者は「アドレナリン」やら「ノルアドレナリン」やらなんやらが分泌されにくくなってドーノコーノらしいです。うつ病というと原因や程度も様々ですが、だいたいは脳内の神経伝達物質があんまり作られなくなるそうです。そのような症状があるので、大抵はそういう神経伝達物質を作る手助けをするような薬が処方されるのだそうな。

で、この薬ですが、すごく眠くなります。そもそも薬の効果というものは2~3週間でやっと出てくるものだそうなんですが、それを待たずして眠くなります。いきなり仕事しない生活になって脳が働いてないというのもあるんでしょうが、とにかく眠かった。

ですので、療養の最初のうちはたくさん寝たらいいと思います。まぁ、脳が休憩したがってるってことで、眠いうちはたくさん眠るのがいいんじゃないでしょうか。

仕事を休んでずっと寝てるなんて・・・と考えてしまうかもしれませんが、いざたくさん眠ってみると、実際はそんなに眠れるもんでもありませんので。


運動するのが絶対おすすめ

さて眠気との闘いも一息ついて、起きている時間が増えてきました。かといって本調子でもないし急に精力的に何かをしようなんて気分でもありません。どうしましょう?

そしたら、運動するのがおすすめです。

私は普段全く運動しません。通勤や子どもの相手で辛うじて体を動かしてはいますが、能動的にスポーツしたりというのは皆無。それでも運動をおすすめしたい。


ちょっと時間が出てくるといろいろと考えてしまいます。「仕事どうなったかな」とか「この先どうなるんだろう」とか。突然いろいろと状況が変わったことで考えるネタが急に増えると思います。

でも運動をすると、余計にあれこれ考えなくて済む。体を動かすと考える余裕がなくなるので、頭カラッポにできます。これがたぶん、脳の休息になってるんじゃないかと思います。

運動の得手不得手は関係ありません。とにかく体を動かす。

経験的には、散歩とか家事じゃダメで、ちょっと激しめの運動がいいと思います。ランニングとか水泳とかが良いと思います。


私はプールにちょっと通ってました。

別に水泳が得意というわけではないです。ご老人がプールで歩いてるの見たことありません?競馬の馬が怪我したりするとプールでリハビリするらしいんですよ。で、いきなり運動するならプールがいいだろうということで水泳にしました。

水泳やってみて良かったのは、

  • 音が遮断される
  • 長時間できる

という点です。

水の中に潜ると音はよく聞こえず静か?になりますよね。水の音というか何というか……。それがなんだか落ち着くような気がするのです。YouTubeで水の音を検索するとヒーリング系のやつが大量にヒットしますので、そういう音に癒しを感じる人がいるんでしょう。水泳なんて久しくやってない、なんて方にはおすすめです。

もう一つ、長時間できるのがポイントです。50m走なら6秒くらい、1500m走だって7分くらいで終わりますが、それを例えば1時間やるとしたら、めちゃくちゃ疲れませんか?私は持久力がないので、長く走っても20分でバテバテです。長く続けようにも辛すぎて続かないんです。しかし水泳なら、休憩しながら2時間程度はできました。やってる間はそれなりに頑張って泳ぐので息が切れていますが、それでも長く続きます。終わった後に「そういえば何も考えてなかったな」と気付く。これが、水泳やってみてよかったと思うポイントです。


瞑想

運動の他におすすめなのが、瞑想です。

日本語で「瞑想」というと、どうしてもスピリチュアルな感じがしてしまいますが、それとは別物です。最近欧米やらビジネス界隈でも流行ってるいわゆる「マインドフルネス」ってやつです。怪しくないよ!だいじょうぶだよ!

慣れてくれば、瞑想することによって頭がスッキリするような気がします。瞑想するとやる気がぐんぐん湧いてくるとかドラクエみたいにHP500回復するみたいな劇的な効果があるわけではないですが、なんとなーくスッキリするような気がするのです。なんとなくだって気のせいだって、ちょっとでもプラスなんだからやった方がいいに決まってます。


ところがいざやろうとして調べてみると、まぁー沢山のやり方があるんですわ。

やれ座り方がどうとか坐蒲(ざぶとんみたいなやつ)が必要とか呼吸法がどうとか考えろとか考えるなとか朝やれとか夜やれとかナンタラカンタラ……。

あれこれありますが、うつ症状のときにあれこれ考えすぎたり、それこそスピリチュアルな方向に寄りすぎるのはよくないと思いますので、ライトな気持ちで臨むことをおすすめします。


私のやり方を紹介しておきます。

まず、座り方は半跏趺坐(はんかふざ 半分だけ座禅みたいなやつ)。結跏趺坐(けっかふざ)がプロ?のやり方みたいですが、あんなもん痛くてできねーから!頭の中が「痛い」でいっぱいになりますので、なんでもいいんで痛くない座り方がいいです。それと姿勢を良くしようとして背筋ピーンとしすぎると疲れますので、自然に伸ばす程度で。

あと坐蒲は不要。フローリングは固いのでヨガマットの上でやってます(ヨガはやらん)。でも形から入りたい人は買ってもいいでしょう。高いけど。

呼吸は極力静かにするけど、普段通り。限界まで吐いて自然に吸うみたいな呼吸法もあるみたいですが、それだといまいち頭が空になった気がしないです。あくまで自然体で、頑張らないでできるやり方が良いと思います。

それと重要なのは、何も考えないこと。神に祈るとか自分を見つめなおすとかダメ。ましてやうつ病のときにそんなことやっちゃダメです。これが一番難しくて、うまくできないとやっぱり効果も薄い気がします。コツとしては、音や匂いなどに集中して考える暇をなくすこと。集中しているといつの間にかぼーっとしていたことに気付きます。ちなみに一点を見つめるというのはダメでした。目からの情報は邪魔になるようなのでいつも閉じています。この辺は個人差がありますので、やりやすい方法を模索してみるといいです。

まずは10分。スマホのタイマーを10分にセットしたら、何があっても途中でやめないことです。最初はすごく長く感じます(途中で寝てたりしました)が、慣れると辛くなくなります。慣れてきたら時間を延ばしてもいいし、まぁ10分くらいでちょうどいいんじゃない?


マインドフルネスはかのスティーブ・ジョブズがやってたとか、どっかの社長がやってたとか、まぁ最近ではホントかウソか分からんネタが多々あるみたいですが……

うつかどうかは関係なく、私は実際にやってみて効果がなんとなくありそうな気がするので習慣にしていきたいと思っています。慣れるまでは効果が実感できず肩透かし感が半端ないですが、根気強くやってみることをおすすめします。


勉強してみる

元気が出てきたら、何か勉強してみるのもいいでしょう。せっかく時間がありますので、何か新しいことを勉強したり本を読んだりするのがいいと思います。仕事に役立つとかじゃなくても、盆栽とか、釣りとか?新しい趣味が見つかればまた良しです。


散財する

限度がありますが……この機会に散財するのもおすすめです。気持ちいいよ!

無駄遣いではなく、なにか良いものを選びましょう。旅行とかもいいのかも。やっぱ金を使って得られるものは大きいです。長期療養で金銭的に余裕がない場合はヤバいですが、やっぱ金はパーっと使っちまうのが最高っす。


堂々と休むこと

これは心構えについてですが、堂々と休みましょう。

最初のうちは実際に元気もないので気兼ねなく休めると思いますが、症状もよくなってくると「このまま休んでていいのかな……」などと、いろいろと考えてしまうかもしれません。

状況は人それぞれではありますが、せっかくなので休みましょう。元気が出るようになったらやりたいことをやったらいいと思います。ふらっと海に行くとか、公園で噴水を眺めながら缶ビール飲むとか、人目をはばからずやったらいいでしょう。できれば会社から遠いところがいいです。

ただし、生活習慣は乱さないほうがいいです。ちゃんと起きて朝昼晩と食べて寝る。乱れると元に戻すのが大変だそうなので、そこはきっちりしたほうがいいです。


まとめ

うつ症状による自宅療養中にやったことをまとめました。

いざ療養することになると、定年退職後にありがちな「なにしていいかわからん」という状態に陥りがちです。心構え一つで良くも悪くも転がりかねません。

個人的には「飄々としてる」くらいがちょうどいいなーと感じました。

なにかしら参考になれば幸いです。

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